OBSでゲーム配信をする時、多くの配信者が困りがちなのがマイクの音量設定です。
せっかくゲーム配信を始めたのに、自分の声がちゃんと届かないとなると、視聴者も見にくくなりますし何より自分も楽しめないですよね。
本記事では、OBSでのライブ配信中にマイクの音量が小さいときの対処法について紹介します。
OBSの音声ミキサーの見方
マイクに声を充てると、音量に応じて音声ミキサーが反応します。
一見緑色が正常で、黄色・赤になるにつれて危険になるように見えますが、緑色だと音量が低すぎて配信ではほぼ聞こえません。
声を当てながら各種調整する際には、普通の声で黄色~赤色に届くくらいを目安にしましょう。
ちなみにミキサーがすべて赤くなるのは声が大きすぎるという意味です。
大きすぎて音割れしてしまうので、頻発するようであれば音量を下げましょう。
OSのマイク音量を上げる
まずはOSのマイク音量が低くなっていないか確認しましょう。
Windows11だと、「設定」アプリから「システム」→「サウンド」と進み、「入力」の「ボリューム」を確認してください。
マイクの音量調節をする際には、基本的にOS側のボリュームは100%にしておきましょう。
なぜかと言うと、細かな調整や音声フィルターはOBSなどの他ソフトでできるからです。
マイクを口に近づける
Webカメラに内蔵されているマイクを使っていたり、置き型のマイクを邪魔にならないデスクの端に置いて話しかけたりしていませんか?
マイクは口元との距離によって拾える音声が大きく変わるため、離れていると聞こえる音量も小さくなってしまいます。
さらにその状態だとキーボードやマウスの音も拾いやすくなり、ノイズ処理すると余計に声が聞こえにくくなるため、できるだけマイクと口が近い状態で話すようにしましょう。
マイクは置き型にして顔の前に設置するとか、マイクアームを取り付けて位置を調整すると効果的です。
もしくはヘッドセットだとマイクが口元で固定されるので一番聞こえやすい状態が続くためおススメです。
おススメのマイクについても紹介していますので、Webカメラのマイクを使っている方はカメラとマイクをちゃんと分けましょうね。
またマイクと口を近づけるとポップノイズ(吐息や唾で起こるノイズ)が発生しやすくなります。
ポップノイズを防いでくれるポップガードはゲーム配信する上で個人的に必須アイテムだと思っていますので、買っておくことをおススメします。
OBSのゲインを上げる
ゲイン設定とは、マイクの入力レベルを大きくしてくれる機能で、OBS Studioには標準搭載されています。
マイクに声を当てた際に、特にこれといった調整をしなくても音量を適切にするのは非常に難しいので、後からマイクの音量を上げるゲイン機能はほぼ必須の設定だと思います。
設定方法ですが、OBSの音声ミキサーの縦3点ボタンをクリックして、「フィルタ」を選択します。
「+」ボタンを押し、「ゲイン」を選択します。
任意のフィルタ名を入力して「OK」をクリックします。
分かりやすい名前であれば何でも良いですか、デフォルトでゲインと入力されているのでそのまま進んでも良いと思います。
白い丸を調節するか、右の「○○db」に数値を入れると音量が調節されます。
調節したら「閉じる」を押してください。
ゲインは最大で30.00dbまで設定できるのですが、そこまで上げると音質が低下し音割れにつながるのと、ノイズを非常に拾いやすくなってしまうのであまりおススメしません。
またゲインのメーターは真ん中が0dbなので、左に移動するとマイナス(音量を下げる)になります。
他の設定を試した結果マイク音量が大きくなりすぎてしまった場合はゲインで調節できるのも覚えておくと便利ですよ。
ゲインを削除する場合は左下のゴミ箱マークをクリックします。
OBSのバージョンによってはゴミ箱ではなく「-」マークの場合もあります。
OBSのコンプレッサーを設定する
コンプレッサーとは、大きな声を出した時に音量を抑えてくれる設定で、ゲイン設定と同様OBSに標準搭載されています。
大きい声と小さい声の音量差を少なくしてくれるので、全体的に声が聞き取りやすくなる特長があります。
個人的にコンプレッサーは配信する上で必須の設定だと思うくらい重要な機能です。
設定方法ですが、OBSの音声ミキサーの縦3点ボタンをクリックして、「フィルタ」を選択します。
「+」ボタンを押し、「コンプレッサー」を選択します。
任意の名前を入力して「OK」をクリックします。
デフォルトでコンプレッサーという名前が入っているので問題ない方はそのまま進んでください。
コンプレッサーはパラメータの調整が非常に難しく、設定を誤ると声が聞き取りにくくなってしまうことがあります。
そのため、コンプレッサーは設定しておいた方が良いものの、基本的に初期設定から大きく変更しない方が無難です。
必要であれば、音声ミキサーのメーターを見ながら各項目を調節してください。
比率 | どのくらい音を抑えるか 初期値の10:1なら音量が10分の1になる |
しきい値 | 設定値以上の音量が出たら音を抑える |
アタックタイム | 大きい音が出てから抑えるまでの時間 |
リリースタイム | しきい値を下回った音を戻すまでの時間 |
出力ゲイン | 音を抑えたあとの全体的な音量を設定する |
ゲームの音量を下げる
音声ミキサーのデスクトップ音声は、必ずマイクより小さくしておきましょう。
OBSでは初期設定だとでデスクトップ音声がMAXの音量になっているので、ゲーム音が非常に大きくなってしまいます。
特にFPSなど銃を撃つゲームだと、銃声が大きく聞こえるため、デスクトップ音声はかなり下げておいた方が良いですよ。
配信に一番載せないといけないのは自分の声なので、それ以外は基本的に下げるようにしましょう。
OBSの音声フィルターの順番
OBSの音声フィルターは上から順番に適用されていきます。
下の写真だとゲイン処理をした後にコンプレッサーが適用される、ということになります。
ゲインとコンプレッサーを設定した場合は、ゲインを上にして、コンプレッサーを下にするのをおススメします。
先にゲインで全体的な音量を上げることで、マイクに入る小さい声を聞こえるレベルまで引き上げます。
その後大きな声が出ても良いようにコンプレッサーを適用することで、全体的に聞こえやすくなります。
音量を上げたらノイズが入った時は
色々試してみた結果音量は上がったものの、ノイズが入るようになってしまった、という方も多いと思います。
ノイズ自体はほとんどの環境で入ってしまう物ですが、ノイズの音によって原因が異なります。
ノイズの音と原因・対処法やノイズ除去設定については、こちらに詳しくまとめています。