- 配信のコメントで「声が小さい」と言われた・・・
- ゲーム音は普通なのにマイク音だけ小さい・・・
- OBSでマイク音を大きくする方法を教えて!
ゲーム配信では、ゲーム音だけでなく、自分の声もしっかりと聞こえることが重要です。
声が小さくて聞き取りづらいと、視聴者とコミュニケーションが取れないだけでなく、離脱されてしまう原因にもなります。

私がゲーム配信を始めた頃は、「声が小さくて聞き取りづらい」とよく言われ、原因も分からず悩んでいました。今ではマイク設定を見直し、視聴者としっかりコミュニケーションが取れるようになっています。
そこでこの記事では、OBSでのライブ配信中にマイクの音量が小さいときの対処法について紹介します。
この記事にそって音量を調節すれば、マイク音が視聴者にちゃんと届くようになるので、しっかりコミュニケーションを取れるよう、最後まで見てください。
まずはOBSの音声ミキサーで音量を確認しよう
マイクに声を充てると、音量に応じて音声ミキサーが反応します。
一見緑色が正常で、黄色・赤になるにつれて危険になるように見えますが、緑色だと音量が低すぎて配信ではほぼ聞こえません。
声を当てながら各種調整する際には、普通の声で黄色~赤色に届くくらいを目安にしましょう。

ちなみにミキサーがすべて赤くなるのは声が大きすぎるという意味です。大きすぎて音割れしてしまうので、頻発するようであれば音量を下げましょう。

マイクの音量が小さい時の対処法7選
マイクの音量が小さいと感じたときに、効果的に改善できる方法をまとめました。
- マイクが正しく選択されているか確認する
- OSのマイク音量を上げる
- マイクを口に近づける
- OBSのゲイン設定をする
- OBSのコンプレッサーを設定する
- ゲームの音量を下げる
- ノイズキャンセルソフトのデバイスを見直す
それぞれの方法について、このあと詳しく解説していきます。
① マイクが正しく選択されているか確認する
まずは、OBSで使用するマイクが正しく選択されているかを確認しましょう。
ときどき、Webカメラの内蔵マイクやPC内蔵マイクが自動的に設定されてしまっていることがあります。これらのマイクは音質が低く、さらに口元からも距離があるため、声が小さく聞こえやすくなります。
OBSの「音声」メニューにある「マイク音声」の項目で、表示されているデバイス名が使用したいマイクになっているかどうかをチェックしてみてください。

② OSのマイク音量を上げる
まずはOSのマイク音量が低くなっていないか確認しましょう。
Windows11だと、「設定」アプリから「システム」→「サウンド」と進み、「入力」の「ボリューム」を確認してください。

マイクの音量調節をする際には、基本的にOS側のボリュームは100%にしておきましょう。
音量の細かな調整や音声フィルターはOBSなどの他ソフトでできるからです。
③ マイクを口に近づける
Webカメラに内蔵されているマイクを使っていたり、置き型のマイクを邪魔にならないデスクの端に置いて話しかけたりしていませんか?
マイクは口元との距離によって拾える音声が大きく変わるため、離れていると聞こえる音量も小さくなってしまいます。
その状態だとキーボードやマウスの音も拾いやすくなり、ノイズ処理すると余計に声が聞こえにくくなるため、できるだけマイクと口が近い状態で話すようにしましょう。
マイクは置き型にして顔の前に設置したり、マイクアームを取り付けて位置を調整したりすると効果的です。
もしくはヘッドセットだとマイクが口元で固定されるので一番聞こえやすい状態が続くためおススメです。
おススメのマイクについても紹介していますので、Webカメラのマイクを使っている方はカメラとマイクをちゃんと分けましょうね。
またマイクと口を近づけるとポップノイズ(吐息や唾で起こるノイズ)が発生しやすくなります。
ポップノイズを防いでくれるポップガードはゲーム配信する上で個人的に必須アイテムだと思っていますので、買っておくことをおススメします。
④ OBSのゲイン設定をする
ゲイン設定とは、マイクの入力レベルを大きくしてくれる機能で、OBS Studioには標準搭載されています。
マイクに声を当てた際に、特にこれといった調整をしなくても音量を適切にするのは非常に難しいので、後からマイクの音量を上げるゲイン機能はほぼ必須の設定といえます。
設定方法ですが、OBSの音声ミキサーの縦3点ボタンをクリックして、「フィルタ」を選択します。

「+」ボタンを押し、「ゲイン」を選択します。

任意のフィルタ名を入力して「OK」をクリックします。
分かりやすい名前であれば何でも良いですか、デフォルトでゲインと入力されているのでそのまま進んでも良いと思います。

白い丸を調節するか、右の「○○db」に数値を入れると音量が調節されます。
調節したら「閉じる」を押してください。

ゲインは最大で30.00dbまで設定できるのですが、そこまで上げると音質が低下し音割れにつながるのと、ノイズを非常に拾いやすくなってしまうのであまりおススメしません。
またゲインのメーターは真ん中が0dbなので、左に移動するとマイナス(音量を下げる)になります。
他の設定を試した結果、マイク音量が大きくなりすぎてしまった場合はゲインで調節できるのを覚えておくと便利です。
ゲインを削除する場合は左下のゴミ箱マークをクリックします。
OBSのバージョンによってはゴミ箱ではなく「-」マークの場合もあります。

⑤ OBSのコンプレッサーを設定する
コンプレッサーとは、大きな声を出した時に音量を抑えてくれる設定で、ゲイン設定と同様OBSに標準搭載されています。
大きい声と小さい声の音量差を少なくしてくれるので、全体的に声が聞き取りやすくなる特長があります。
個人的にコンプレッサーは配信する上で必須の設定だと思うくらい重要な機能です。
設定方法ですが、OBSの音声ミキサーの縦3点ボタンをクリックして、「フィルタ」を選択します。

「+」ボタンを押し、「コンプレッサー」を選択します。

任意の名前を入力して「OK」をクリックします。デフォルトでコンプレッサーという名前が入っているので問題ない方はそのまま進んでください。

コンプレッサーはパラメータの調整が非常に難しく、設定を誤ると声が聞き取りにくくなってしまうことがあるため、コンプレッサーは設定しておいてパラメータは基本的に初期設定から大きく変更しない方が無難です。
必要であれば、音声ミキサーのメーターを見ながら各項目を調節してください。
比率 | どのくらい音を抑えるか 初期値の10:1なら音量が10分の1になる |
しきい値 | 設定値以上の音量が出たら音を抑える |
アタックタイム | 大きい音が出てから抑えるまでの時間 |
リリースタイム | しきい値を下回った音を戻すまでの時間 |
出力ゲイン | 音を抑えたあとの全体的な音量を設定する |

【補足】OBSの音声フィルターの順番
OBSの音声フィルターは上から順番に適用されていきます。
下の写真だとゲイン処理をした後にコンプレッサーが適用される、ということになります。

ゲインとコンプレッサーを設定した場合は、ゲインを上にして、コンプレッサーを下にするのをおススメします。
先にゲインで全体的な音量を上げることで、マイクに入る小さい声を聞こえるレベルまで引き上げます。
その後大きな声が出ても良いようにコンプレッサーを適用することで、全体的に聞こえやすくなります。
⑥ ゲームの音量を下げる
OBSの音声ミキサーのデスクトップ音声は、必ずマイクより小さくしておきましょう。
OBSでは初期設定だとでデスクトップ音声がMAXの音量になっているので、ゲーム音が非常に大きくなってしまいます。
特にFPSなど銃を撃つゲームだと、銃声が大きく聞こえるため、デスクトップ音声はかなり下げておいた方が良いですよ。
配信に一番載せないといけないのは自分の声なので、それ以外は基本的に下げるようにしましょう。

⑦ ノイズキャンセルソフトのデバイスを見直す

ノイズキャンセル系のソフトを使用している場合、そのデバイス設定の影響で声が聞こえにくくなっている可能性があります。
私はノイズキャンセルにNVIDIA Broadcastを使っていますが、入力デバイスがデバイス名ではなく「既定のデバイス」になっていると声が極端に小さくなる不具合に悩まされました。
しかし、明確にデバイス名を指定するよう設定を変えたところ、声が一気にクリアに聞こえるようになりました。
ノイズ抑制ソフトを導入している場合は、正しいマイクデバイスが選ばれているかを一度確認してみてください。
ノイズが入るときはノイズキャンセルで対応しよう
いろいろ設定を調整して音量は上がったものの、その結果ノイズも目立つようになったという方も多いのではないでしょうか。
マイクで声をしっかり拾おうとすると、環境音やリップノイズなども一緒に拾いやすくなってしまいます。
そんなときは、以下のようなノイズ対策が有効です。
- マイクの位置やポップガードを工夫して、ノイズを物理的に防ぐ
- OBSやNVIDIA Broadcastなどのソフトでノイズ除去を行う
具体的なノイズ対策のやり方については、こちらのページで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
OBSでの配信時にマイクの音量が小さい時の対処法はこちら。
- マイクが正しく選択されているか確認する
- OSのマイク音量を上げる
- マイクを口に近づける
- OBSのゲイン設定をする
- OBSのコンプレッサーを設定する
- ゲームの音量を下げる
- ノイズキャンセルソフトのデバイスを見直す
基本的にはOBSで音声フィルターを設定するか、OSやソフトでマイク周りの設定を見直すことで改善できます。
もし本記事の内容に沿って設定しても音量が小さい場合、PC自体の処理能力やマイク端子の性能に問題がある可能性も考えられます。
特に、配信中にゲームや他のソフトを並行して動かしている場合だと、スペック不足で音声処理が上手くいかない可能性も。
そんな時は、配信に適した性能を持つゲーミングPCへの買い替えを検討するのもひとつの方法です。
配信にも使えるおススメのゲーミングPCについては、こちらのページで紹介しています。PCを長く使っている方はぜひ参考にしてください。